真似されないために整えたい3要素

「真似をされたくない」

当然の希望だと思うし、中には画像などをそのままパクってしまう(法的にはともかくモラル的に)悪質な例も後を絶ちません。

とはいえ、「真似をされない」というのはなかなか困難なハードルでもあります。

特に、商品ページとか店舗トップとか、目視が可能なデザインや画像、コピー表現は、ある意味でいたちごっこっみたいなもの。

あるいは、商品そのものも、似たような商品はこのご時世いっぱいあって、この流れに抗うことは実質不可能だろうなと思います。

となると、どこで差がつくのかと言うと、3つほど考えられます。

1)ハード資源

一つは、資金力がものを言いがちではあるけれど、やはり「ハードの資源」、例えば工場などをもつこと。

今はOEMとかもあって、自分で持たずともオリジナル商品をリリースできるようになりましたが、昨今のハイスピード化した「配送ニーズ」とか、在庫の調整とかを考えると、やっぱり自社工場を持っているのは強かったりします。

メリットばかりかといえば、決してそんなことはないです。

土地代とか、維持費とかかかりますしね。

コストと天秤にかけたとき、「持つ」と判断できるところは、必然的に規模が大きい会社にはなってきます。

だからこそ、その工場を活かして大きい会社は大量生産ができたりして、真似ができない資源になったりするわけです。

2)バックヤードの仕組み化・組織化

2つ目がバックヤード。

表にはなかなか出てこないですが、わかりやすいところで言うと「トヨタのカイゼン」やTOC*の考え方を標準化できた状態がこれに当たるのかなと。

まあ、トヨタさんの場合は、工場と技術を持っていることがセットにはなりますが、要は仕事の流れをどれだけ効率化できるかで、生産が変わるという話。

表面の販促や商品自体を真似ても、提供の仕組みが整っているとこの辺はかなり地味に差が開いてくるものだなと感じますね。

どういう状態になるのが理想なのか、それに対して現状がどうなっているのか。

それを踏まえて、どのような手順で何を進めていくのか、しっかりと要件をまとめるなど準備からしっかりやっていく必要があります。

3)人

そして最後が、言わずもがなですが「人」

流動性も高かったりはしますが、やはり戦力化した人が社内に育っていると、それは「独自資源」といえるだけのパワーをもってきます。

話も早いし、自分が考えなくても、その人がやってくれる。

そのぶん、自分は別の仕事ができるから、相乗効果で社内が効率化し、生産性が高まっていく。

逆に、退職したりするとかなり大変なので、依存状態は避けたいところですが、それでも、どんな人と一緒に働き、どう成長してもらえるのか、成長を促すことができるのかは、組織の大小を問わず重要だなと、どの会社を見ても思います。

自分が所属してきた大企業もそうだし、今いるところもそう。

なんだかんだで最後は人だし、最初に出した工場も動かすのは人だし、仕組み化を整えるのも人。

ここが根幹の、だれも真似できない資源であるのは言うまでもありません。

共通点は「時間がかかる」こと

ただ、いずれの要素も共通して時間がかかるもの。

下手すると数年単位でかかる取り組みです。

だからこそ、おいそれとは真似づらい。

なんとなく表面上真似できているような感じはしても、じわじわとほころびが出てくるものだったりしますよね。

ただ、着手しやすいのは2と3だとは思います。

難易度が低いはずはないですが、ハードを整えることほど費用はかからないケースが多いですし。

特に重要なのはやっぱり3の人だとは思います。

ここの教育コストと、自身のコミュニケーションへの投資は、基本的には惜しまないほうが良いんだろうなと思いますね。

関係性を蔑ろにすればするほど、ほころびは大きくなりますし、余計な仕事も増えてしまいますからね。

*TOC

「ザ・ゴール」という書籍で紹介されている考え方です。

こちらの書籍がオススメ。

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2017年前まで大企業で人事・総務、営業を経験、その後、WEBマーケティングのコンサル会社に転職。現在に至る。 会社やクライアントにコントロールされている感覚が抜けず、すべてに受け身な状態になってしまっていました。そんなときにコーチングに出会い、自分の人生を自分でコントロールし、自分株式会社の経営者として人生戦略・キャリア戦略をもつことが大事だと築き、自らを変え、コーチングによるサポートも行っています。 「会社員だから」「フリーランスだから」ではなく、自分が納得できるキャリアや人生を描くサポートをしていきます。 これからは、ビジネスマン・アスリートをコーチングでサポートしながら、学校教育にもコーチングを拡げ、変化の激しい時代を力強く進んでいくためのコンパスを子どもたちに提供してきたいと考えています。