こんにちは。
アスリートメンタルコーチのカメダです。
4月で新入社員の人が増えたからなのか、ただでさえ満員の電車がさらに満員になってきた印象があります。
そして、並んでいても割り込まれるあたりは「余裕のなさ」が日本に蔓延している感じを受けてしまいますね…
ある新入社員の悲哀
アスリートの人ではないのですが、今日新社会人になった人と話す機会がありました。
どこも同じなんだと思うのですが、この時期は研修に次ぐ研修で、それはそれで疲れるみたいです。
内容としても「よくわかない」し、正直な話「つまらない」というのが大きいのだとか。
こうなってしまうのは仕方のないことなんだと思いますが、やはり圧倒的に「自分視点」になっていますよね。
自分視点というのは「自分から見た景色しか見えていない」ということ。
それは、相手、つまりは会社や先輩、そして研修を担当している社員の視点を持てていない、という意味でもあります。
さて、これをアスリートの皆さんに当てはめてみましょう。
「ユニット」の中の一人である
僕もかつてありましたが、レギュラーから外れてしまったり、調子が悪い時というのは「自分視点」になりがちです。
自分のやりたいことを試合で表現するというのは、アスリートにとって究極の目標なのだと思いますが、全試合、全時間でそれを実現することは実質不可能でしょう。
自分のやりたいプレーをするために、あえて自分視点を押し殺し、第3者の視点に立って「布石を打つ」ことが、相手の意表をつく意味でも効果的になることもまた重要なことなんです。
チームというのは、一つのユニットです。
ユニットでは全員が同じ役割を行うという意味ではなくて、それぞれに違った役割があり、それが互いに補完しあうことでチームとしてのパフォーマンスの最大値を上げていくことができますね。
逆に「チーム」というユニットの一人であることを考えないと、そもそも自分のプレーを発揮するだけの場も与えられないことがあります。
アピールも何もあったものではありません。
今出ているレスターの岡崎選手のインタビューが載っているNumber901号のインタビューはその意味で必見です。
彼があまり点が取れていないにも関わらず試合に出られているのはこの「ユニット」という意識を持っているからだとわかるインタビューでした。新鮮でしたね、実に。
あえてこう問いを持ってみる
自分が活躍することはとても大事なことです。
ですが、特にチームスポーツの場合には「チームを勝たせることができる」ことが重要です。
これはサッカーで言えば「点を取ること」が真っ先に思い浮かびますが、それだけではないんです。
「チームとして点を取る。そのために自分ができることは何か?ひいては、求められていることは何か?」と考えることがとっても大事。
だから、自分のことばっかり考えているなと思ったら、一呼吸おいて問うてみるのです。
「今、自分が監督だったら選手に何を期待するか、自分に何を期待するだろうか?」
「点を取ることはもちろん。だけど、他にないだろうか。」
「自分がやれるプレーで埋められる役割は何だろうか。」
いろんなことが問いとして次々浮かんでくるし、それについて考えますよね。
そして、それが見えたらそのための行動に移していけばいいんです。
岡崎選手のインタビューにはまさにそのことが書いてあります。繰り返しですが必見です。
まとめ
自分自身の成果というのは目が行きやすいです。
特に「得点」などのスコアリングされて計れる結果が重視されがちなので、それは無理もないことなのかもしれません。
ですが、例えば岡崎選手のレスターは、今は飛ぶ鳥を落とす勢いでプレミア優勝が見えてますが、チーム得点王のヴァーディ選手の相方が岡崎選手じゃなかったら果たしてあれだけ点が取れていただろうか。
もちろん、検証は不可能です。
が、点が取れていなくてもスタメンで出続けている岡崎選手を注意してみてみると「期待されている役割」をこなしながら自分の個性を出している姿がよくわかると思います。
目に見える結果だけが「成果」ではない、ということだと僕は考えます。