イングランドプレミアリーグで、岡崎選手の所属するレスターFCが歴史的な優勝を遂げました。
本当に素晴らしいことですよね。
その岡崎選手に関する記事が出ていて、実に興味深い内容でしたので是非読んでみてください。
岡崎慎司が示した、日本人でも育めるハングリー精神
この記事で僕が興味深かったのは、岡崎選手がドイツでの成功を捨てて、しかもボルシアMGというCL出場すら狙える強豪クラブからのオファーを断ってまで全くプレースタイルの異なる国、しかも下手をすると降格すらあり得るクラブに移籍をした点です。
基準を考えてみる
あなたがもし岡崎選手のように、ブンデスリーガでの地位をある程度確保し、試合に出られる状況が今のままトレーニングを続けてさえいればほぼ「保障されている」と言ってもいい状況だったら、どうするでしょうか?
岡崎選手のように、レスターに移籍することを選ぶでしょうか?残留でしょうか?それとも、ブンデス内での移籍を考えるでしょうか?
どれを選ぶにしても、重要なのは何を選ぶか、ではありません。
その判断を「どう選ぶか」を考えたいんです。
つまり「基準」です。判断基準。ナルト的に言うと「自分ルール」。
誰にチェックされるわけでもないし、話をするわけでもない。ただ一人、自分のみが自分の管理職となるときに、その基準に妥協することなく決断をすることができるかどうか。
これは言葉で言うほど簡単なことではないですが、非常に大事な点です。
岡崎慎司の「基準」
冒頭の岡崎選手が語っていると思われる言葉から、彼のサッカー選手としての基準が見えてきます。
「イングランドに行くというのは、マインツでやっているスタイルとは全く真逆のところに行くということだから、それが楽しみだし、夢でもあります。一人のサッカー選手として、一人のサッカー好きの人間として、イングランドのモダンなサッカーを体験したい。そして、『これは活躍するのが無理なんじゃないか』と思うくらいの場所に身を置きたいんですよ。ドイツに来てからは『これは無理や』と思ったことはないので」
人はどうしても「現状維持」を選びがちです。
これは、誰しもあることで、大なり少なり人は現状を維持することで生きています。
岡崎選手にも現状を維持することで自分を保っているところはあるはずです。
でも、サッカーに関しては違う。
彼のサッカーにおける基準は『これは活躍するのが無理なんじゃないか』というところに身を置くことで、自分を成長させるところに置かれてます。
これくらいのトップで、しかも日本代表ともなれば常時試合に出られる環境に身を置くことを選ぶのが通常の判断だし、周囲もそれを勧めたはずです。
でも、岡崎選手はそれでは自分の成長が頭打ちになり、今以上のストライカーになることはできないと考えた。
いや、もっと言うと、そういう「損得勘定」というか打算的なことは考えず、ただただ本能のままに挑戦を選んだのかもしれません。
彼は基準を自然と上のところに引いているんですね。しかも、平凡な高さではないですよね。
岡崎選手のこの決断は、最高の結果で結実しました。
本人としてはもっと点を取りたかったとかあるかもしれませんが、彼がレスターにもたらした価値はサポーターやチームメイト、監督が各所で証言している通りです。
岡崎選手がいないと、プレスのかかりが悪いことは、僕が見てもわかるくらいに顕著です。
彼は難しい環境に身を置くことで、自分の中の危機感を呼びさまし、自分を成長させることができるということです。
これは、僕らも見習うことができますよね。
どんな基準を手にしたいか?
あなたも、今サッカー選手としてどこかを目指しているはずです。
その目標に向けて、あなたはどんな基準を持っているでしょうか?
以下の基準をまず考えてみてはいかがでしょうか?
・今日のトレーニングで何ができればいいか?
・本気で手に入れたい技術レベルは?
・本気で手に入れたい評価は?
・本気で手に入れたいタイトルは?
・本気で手にしたいベストコンディションは?
トレーニングに関しては「今日」というかなり直近の基準です。
目標から逆算して今日何ができればOKを上げることができるかを考えてトレーニングすることで、その上位の基準を満たすプロセスをつくれます。
そして、その上位の基準となるものが下の4つ。
どういう技術を身につけ、どういう評価をもらい、どういうタイトルを獲りたいか、そのためにどんなコンディションならいいか。
そして、それらを明らかにして改めて考えてみるんです。
今日のトレーニングの基準の延長線上に、上位の基準があるでしょうか?
もし、「ない」という場合には、改めて自分の基準を考え直し、そして、その基準に沿ってトレーニングに臨んでみましょう。
一朝一夕にはいかないし、かなり長い道のりになるかもしれません。
どうでしょう?やりますか…?
まとめ
今、日本のサッカー界はどんどん基準が上がってきています。
かつてはワールドカップに出場することが悲願と言われていたのに、今はワールドカップ出場は「ノルマ」のレベル感です。
そして、代表に身を置ける選手が自分自身に課している基準はそれ相応の高いものになっています。
周囲の期待値や評価の基準は青天井に上がっていきます。
そんな中、自分に対する基準はどうでしょうか?
人への基準は容易に高めることができますが、自分自身の基準はなかなかそうはいかないもの。
しかし、サッカー選手として自分を上のレベルに一つでも上げて行きたいのであれば、人の基準よりも自分の基準をまず挙げていきましょう。
話はそれから、なんです。