こんにちは。
サッカーメンタルコーチのカメダです。
今日は、サッカー選手の話ではないのですが、とても大事な話をします。
羽生選手の金メダルすごかったですね
先日まで、韓国の平昌で行われていた冬季オリンピックで、フィギュアスケートの羽生結弦選手が、大会連覇を果たして金メダルを獲得しました。
その演技は素晴らしく、見る人たちを魅了しましたよね。僕もその魅了された一人です。
ですが、この金メダル獲得までの道のりは、相当に険しく、「オリンピックは無理だろう」というほどの怪我を抱えての出場だったことは、よく知られたエピソードです。
大会前の11月に右足関節外側靱帯を損傷してしまい、当初の発表よりも治りが遅く、代表が決定するも、NHK杯に続き、全日本選手権も欠場していました。
その間、一切メディアに登場しなかったこともあり、様々な憶測が広がっていました。
しかし、周囲の心配をよそに見事に復活し、オリンピックでの金メダルとなったのでした。
怪我が治らない!羽生選手が決めたこと
驚かされたのは、金メダルを獲得した後のインタビューでした。
オリンピックまでの3ヶ月のうち、2ヶ月をリハビリに費やし、氷の上でまともに練習ができなかったとのことでした。そして、やはりまだ痛みは残っていたと…
「なんて選手なんだ…」
というのが、率直な感想なのですが、インタビューで素晴らしいと思ったのはそこではないのです。
彼は、怪我の治りが悪く、気持ちが焦る中、ある決断をしたと言います。
それは、
「怪我は治らないと決めた」ということ。
客観的な診断が深刻だったことを考えると、この決断は「当たり前だ」と考えることもできます。
が、彼がすごいのはこの先。
彼が決めたのは、オリンピックまでにプランニングしていた「やるべきこと」を捨て「今の状態でできること」に切り替えることだったんです。
僕にも経験がありますが、怪我した状態であっても、「コンディションが良い状態でやるはずだったベスト」を目指すと、できないことが増えます。
だって、痛いから。
痛くなければやれるはずのことができない。
これが繰り返されれば、どんな選手であってもナイーブにもなります。
ですが、羽生選手の場合は、「今の状態でできること」に集中をした。
もちろん、焦りはあったに違いありません。僕らでは想像もつかない苦しみがあったはず。
だけど、彼は「できること」に集中し、オリンピックに照準をあわせていった。
その結果が、あの金メダルです。
まとめ
もちろん、もともと持っている技術や能力が世界トップだったからこそ、発揮できたパフォーマンスであることは忘れてはなりません。
しかし、その力を発揮する為の準備の考え方は、どんな人でも大いに参考になるはずです。
インタビューから読み取れることなど知れているので、上記は僕の想像が大半ではあります。ただ、羽生選手が言語化しているにせよ、していないにせよ、おおよそ外れてないんじゃないかと、勝手に自信持っています(笑)
とかく、人は「できることは何か」ではなく「やるべきことは何か」と考えがちです。
ですが、できないものはできません。
できないことに気を揉み、自分に対して苛立ったような精神状態より、できることに集中し、「できることはやった」という精神状態で本番に臨んだ方が、結果出せそうな気がしませんか。
言っても簡単にできることではありませんが、まず、自分への問いを「やるべきことは何か」から、「できることは何か」に変えて見ると、不安定な気持ちが安定するかもしれませんよ?